学会誌

外部指向型コーポレートベンチャリングに関する考察

 本研究は、日本のベンチャー企業の、外部指向型コーポレートベンチャリング(CV)について、仮説構築を行うことを目的とする。特に本研究は、母体企業グループによる関係会社創出とセグメント構成に焦点を当て、議論を行っている。
 研究方法として本研究は、ソフトバンクグループ(SBG)に関するケーススタディーを行っている。具体的にはセグメント構成、関係会社創出、投資に関するデータベースを作成し、Pajek を用いて分析を行っている。
結論として、第1 に外部指向型CV のフレームは、背景(戦略的・経済的)、CV の特性(資源の移転、投資アプローチ)、成果(戦略的・経済的)、により構成される。第2 に外部指向型CV においてはF 型(ファンド型)とも呼ぶべき組織形態がとられる。なお本研究の主な限界点としては、単一事例研究である点が挙げられるが、今後は多様な研究方法を導入し、堅牢性を高めることで対処したいと考える。

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